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この問題で悩んでらっしゃる方も良くボイストレーニングを受けにいらっしゃいます。
自分がきちんと話しているつもりなのに伝わらないとがっかりしてしまいますよね・・・。
日常生活において、親しい人としか関わらないのであればさほど気にしなくてもすみますが、仕事上「きちんと話さなくてはならないポジション」に行くことになった際、皆さんかなりのストレスやプレッシャーを感じられ、直しにいらっしゃるようです。
カツゼツの悪さは、大体他人に指摘されて気づく場合が多いようです。発音は小さい頃
からの習慣ですので、自分でいちいち振り返ることは少ないのです。自分が今まで関りのなかった新しい世界にいくと、自分の話し方に慣れていない相手と話すようになり、
その相手から何度か聞き返されたり、真似されたり、生返事をされたりする機会が増え、
問題に気づく場合が多いようです。
■ どうしてカツゼツが悪くなるのでしょうか?-------------------
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これはまず、「カツゼツのいい発音をきちんと知らない」という原因が
考えられます。正しいお手本を知らなければ、何を目指したら良いか
わからないですよね。
また、発音をしっかりしようと意識をしても、噛み合わせ習慣に少し
カツゼツが悪くなるキッカケがあると(例:下あごの位置がずれていたり、
顔の表情筋の使い方などが違っていたり)、その影響で舌や顎・唇・咽頭
などの発音を作る部分(構音器官と呼ばれます)に力が入ってしまい、
過度に筋肉を緊張させて発音を作ってしまうことがあるのです。
でも、大体ご本人は慣れてしまっているので、「力が入っていることに
無自覚」である場合が多いのです。こちらから見ると、非常に力を入れて
発音を作っているのがわかるのですが、ご本人は長年そのまま来てしま
ってきた為、気がつけないのです。
そういった場合は、意識だけをいくらしてもダメで、実際の筋肉の動きを変えていく
必要があります。私をはじめとするボイストレーナーの実際の発音時の動きを確認
してもらったり、実際の身体の動きに触ってもらったりして、「動きの違い」に気づいて
もらいます。そこで初めて、「自分はすごく余計な力を入れていたみたい!」と気づかれるのです。
不自然に力んでいることに気づいたら、発音を作る際に使う筋肉をリラックスさせ、
よりきれいな発音を作るように仕向けてあげれば大丈夫です。
力んでいて無理やりだった発音が、リラックスしてくると、非常に明瞭で美しい響きを
伴う声になってきます。
歌ももちろん歌いやすくなりますし、電話や普段話す言葉も、自信を持って話せる
ようになりますよ!